どめにっき 出張版

福留洋志(ふくどめようじ)の日記なので、どめにっきでございます。安直ですね。もとの日記はアメブロにございます。

医療従事者としての独り言。ええ。医療従事者なんですよ?実は

アメブロから1日遅れでの更新でございます。


医療従事者としての独り言。 ええ。医療従事者なんですよ?実は。|どめにっき。

 

手厚い医療を受けて亡くなる。
言葉にするといいことのように聞こえますが、
果たしてそれは幸せなことなのでしょうか?

身動きも喋ることも出来ず、
無理やり生かされ続けることを望む人は
決して多くいるとは思いませんが、
いざ年老いた家族が急変した際、
食べれなくなった際など胃ろうや昇圧剤など
強い薬の点滴などの延命治療を選ぶ場合が
ほとんどなのが現状です。

自然死を望む声も少しづつ出てはいるものの、
まだまだ少数派でもあります。
そしてそれを実行するには強い意志がないと、
医療従事者や家族によって阻止されてしまうケースも
多くあります。

儲け主義の医療従事者も実際にいて、
胃ろうや延命治療・手術をしなければ入院させておけない。
そう言われて仕方なくといったケースも実際に多々あります。(制度的に積極的な治療をしない場合の入院は、病院にとっても過大な負担となっており、無理もない側面もあります。もちろん大問題ですが)

ズルズルと延命をし、
苦痛を長引かせた結果亡くなってしまう。
そのような患者しか知らない、
見ていないという医療者も多くいます。

自然に人が死ぬということがどのようなものか
医療者自身も知ることもなく、
単純に自分の受け持ち患者が死んでしまうことが怖く、
ズルズルと治療を続けるというケース。

臆病な善意の押し付けの結果、
それが患者に苦痛を与え続けるという事を深く考えず
安易なマニュアル通りの選択をしてしまう。
ということが多くあるように感じます。

これは医療者側だけでなく、
自分自身を含めた身近なものの死に対して、
イメージできていない・向き合っていないことも
あるのではないでしょうか。
無駄な延命治療や苦痛を与えるだけの
治療を望まないと前もって言っておきながら、
いざその場になると延命治療を要望する
ご家族も多いです。

安易な薬物療法・延命治療に頼る現在の風潮の
問題点もありますが、
自分や愛する家族ははどうしたいのか、
どうしたらいいのか。
個人としても医療従事者の端くれとしても
改めて考えていかないといけないと強く感じています。