どめにっき 出張版

福留洋志(ふくどめようじ)の日記なので、どめにっきでございます。安直ですね。もとの日記はアメブロにございます。

【過去記事】たまには仕事についても話してみようかと。

アメブロ過去記事からの転載でございます。


たまには仕事についても話してみようかと。|どめにっき。

ちょうど仕事について思っていることなどの動画を紹介させていただきましたので、

福留が仕事について感じていることなど書いた記事も

併せて載せさせていただこうと思いました。

以下本文になります。

 

お年寄りへの看護の仕事に関わるようになって、
はや5年目。

介護の仕事も併せると10年以上になるでしょうか。

高齢者への治療・看護をする施設、
そのもののあり方について、
考えることが多くあります。

介護や看護を生業とする人たちは
基本的にみなさん優しい方々で、
一生懸命仕事をしています。

少しでも居心地を良くしよう、
相手の人の立場に立って仕事をしていこう。
そう考えている人が沢山いると
働いていても実感しています。

でも、
働いている人たちのほとんどが口を揃えて言います。
寝たきりにはなりたくない。
延命治療とか胃ろうとか自分は嫌だなぁ って。
正直自分もそう考えています。

延命治療とか胃ろうなどの経管栄養、
呼吸状態を保つための気管内吸引。
寝たきりで動けずしゃべれない状態になって受ける介護など
正直自分がされて耐えられる自信はないです。

でも、おかしいですよね。

自分がされたら嫌だと思うことを
仕事として何でやるんだよって。
自分でも矛盾を感じること しきりです。

酷いことをしているなぁ。とか
死んだら確実に地獄行きだろうなぁと
自分自身そう思いながら仕事をしています。

勿論、必要な仕事ですし
やりがいや良い面も沢山ある仕事です。

有難いことに自分たちの仕事をみて
感謝してくれる患者さんやご家族のかたも居てくださいます。

でも、その一方でいるのです。
本人が望んでいないのに
家族の意向で延命治療を施され、
無理矢理生かされている状態の人や

急変でパニック状態のまま
延命治療を承諾したけど、
こんなに辛そうな事をしているとは思わなかった
というご家族。

入院・入所では経済的な負担もありますよね。
胃ろうを望んだけど、
こんなに長く生きるとは思っていなかった。
金銭的に自分以外の家族に負担をかけるのが辛い。
と言っているご家族。

そういった様子や、
看護・介護を受けている時の
辛そうな患者さんの様子を見ると、
治療や介護の在り方や視点そのものが
根本的にズレているのではないかと
そう思えてなりません。

無理矢理生かし続けることが
果たしてご本人の望んでいることなのか?
家族が望んでいるからと
それを行うのは正しいことなのか?
苦痛を引き伸ばしているだけではないのか?

ずっと、そう思いながらもこの仕事を続けています。

最近読んだ本の言葉ですが、
食べれなくなったから死んでしまうのではなく、
死んでしまう時が来たから食べないんだ
という言がありました。

正直その通りではないかと自分は思っています。

病院で無理矢理に死を遠ざけようとするから
かえって苦痛が倍増されていると感じる
現状があります。

その一方で最近では自然死が見直されているのか
こういった本を読むこともできるようになりました。

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穏やかな死に医療はいらない (朝日新書)/朝日新聞出版

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大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)/幻冬舎

 

こういった試みを行える場所を
自分は素晴らしいと思うし、
いまの自分は高齢者医療が
そのように変わっていくことを望んでいます。

職場を変えていくのは難しいと思うけど、
少しづつ声を上げていって、
変えていくことができればそう考えてる最中です。

長々と書いてしまいましたが、
最後まで目を通していただいた奇特なかた。
本当にありがとうございます。